「名所・旧跡」タグアーカイブ

スタンプ物語41・阿佐ヶ谷駅

七夕といえば阿佐ヶ谷

ケヤキの大木が歴史を語る

スタンプは「七夕とケヤキ並木」。阿佐ヶ谷七夕まつりは、7月7日の月遅れである陽暦8月7日を中日として例年8月5~9日の5日間行われます。昭和29年(1954)、阿佐ヶ谷商店街組合によって行われたのが始まりで、昭和37年(1962)にはアーケードが完成。駅南口のアーケード商店街の阿佐ヶ谷パールセンターが会場になります。期間中は巨大なくす玉飾りが設置され、吹き流しや提灯に加え、各商店の手作りによる人気キャラクターの大きな張りぼてが人気です。本年度はもう終わってしまったので、2013年に期待しましょう。

ケヤキ並木(写真左)は、阿佐ヶ谷駅東側を南北に貫く都道427号で見られます。通称は中杉通りと呼ばれていますが、青梅街道から分岐する杉並区役所から早稲田通りと交差する阿佐ヶ谷北六丁目まで並木道として整備され、木陰が通行者を和ませています。
北口からこのケヤキ並木を一本東に入ると「欅屋敷」と呼ばれるケヤキの大木に囲まれた屋敷があります。ここは旧阿佐ヶ谷村の名主をつとめた相沢家の屋敷森で樹齢400年というケヤキは都の史跡に指定されており、土地の歴史を見守っています。隣接して阿佐ヶ谷村の鎮守であった阿佐谷神明宮(写真右)もあります。主祭神は天照大御神で、日本武尊が東征の帰途、阿佐谷で休息し、のちに武功を慕った村人が一社を建てたのは始まりといわれます。古くから信仰を集め、9月15・16日の例大祭には能楽殿で阿佐ヶ谷囃子が奉納され、江戸末期からの伝統があり、区登録無形民俗文化財となっています。


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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。
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スタンプ物語36・千駄ヶ谷駅

広大な新宿御苑は都心のオアシス

国立競技場や神宮球場へも近い

スタンプは徒歩5分の新宿御苑(千駄ヶ谷口)。 江戸時代は内藤家の江戸屋敷があった場所で、明治5年(1872)に農業振興のため内藤新宿試験場となり、明治39年(1906)に現在の名に改められます。もっともこの頃は宮内庁が管理しており、一般には開放されていませんでした。国民公園となるのは戦後の昭和24年(1949)からです。
新宿御苑は広さ58.3ha、周囲3.5kmという広大な庭園で、東京地下鉄丸の内線新宿御苑駅のほうにも新宿口・大木戸口があります。スタンプに描かれている建物は、昭和天皇の御成婚を記念して昭和3年(1928)に竣工した旧御涼亭で、当時日本領だった台湾の方々から寄贈されたそうです。そのため中国南方の建築様式ですが、近年は建物老朽化のため、内部見学ができません。他にも皇族関係者が休みをとった明治29年(1896)竣工の旧洋館御休所があり、立替のため平成19年(2007)5月から閉館となっている温室も平成24年(2012)秋にはリニューアルオープンを予定しています。

千駄ヶ谷には長い間、改札内に旧国鉄のわたしの旅スタンプ台があり、わたしの旅スタンプに類似したスタンプ(現在はなし)がありました。磨耗の激しい状態の印影しかないので恐縮ですが、国鉄時代のわたしの旅スタンプに類似した「国立競技場と御苑の駅」で、国立競技場が描かれています。この国立競技場内には秩父宮記念スポーツ博物館も併設されており、オリンピックやスポーツの歴史が紹介されています。
また、徒歩6分のところに将棋会館があることからホームには将棋の水飲み場があり、その裏側には将棋盤の桝目が彫られています。さすがにここで将棋を打っている人は見かけませんでしたが。
さて、中央線はこのあと代々木新宿と続きますが、こちらは山手線のところで紹介していますので、駅名をクリックしてご覧ください。
次回の停車駅は大久保駅です。


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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。

スタンプ物語34・四ツ谷駅

国宝指定の迎賓館はじめ

明治以降の建築物に注目

中央線の快速停車駅・四ツ谷は、JR駅名では大きい「ツ」を用いますが、しばしば小さい「ッ」と混同することもあり、住居表示では「四谷」となります。西は赤坂口、東は麹町口・四ッ谷口とありますが、スタンプは四ッ谷口の改札外にあります。
印影はなんとも欲張りで3つのスポットが描かれています。一つ目の迎賓館は駅から徒歩7分のところにあり、明治42年(1909)に東宮御所として建てられた洋風建築物。外国からの賓客に対し、宿泊その他の接遇を行うために設けられた国の施設です。平成21年(2009)12月には明治以降の文化財としては初めて国宝の指定を受けました。通常は非公開で毎年夏季に抽選による参観も行われています。参観方法についてはこちらをご覧ください。

二つ目の聖イグナチオ教会(左)は駅から徒歩5分。上智大学の構内にあるカトリック・イエズス会の教会です。昭和24年(1949)に創立された大規模な聖堂で、儀式などがあっても一般に開放されているようです。これも詳しくはこちらをご覧ください。
三つ目の四谷見附橋(右)は、四ツ谷駅ホーム中ほどからみえる赤煉瓦の壁と薄緑色の力強い鋼鉄製のアーチが上の橋を支えており、この上が新宿通りになっています。大正2年(1913)に竣工したこの橋は、老朽化と新宿通りの交通量増加に伴い、昭和62年(1987)から架替工事が開始され、平成3年(1991)に新しい橋となりました。古い橋は長池公園(八王子市別所2丁目)の池上に移設されています。幅員はかつての2倍となり、橋の親柱に付いている橋灯などに往時をしのぶことができます。

このほかに四谷見附橋の欄干はじめ、東京市電5000形レプリカ(左)などが展示されている新宿歴史博物館や、幕末の剣客・榊原鍵吉(1830~94)の墓(右)がある西応寺、伊賀の頭領・服部半蔵正成(1542~96)の墓がある西念寺などが近くにあります。
次回の停車駅は信濃町駅です。


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スタンプ物語33・市ヶ谷駅

皇居外濠に面した駅

近くには八幡宮が鎮座

スタンプの市谷亀ヶ岡八幡宮は、駅から外濠に架かる市ヶ谷橋を渡ってすぐのところにあります。江戸城を築いた太田道灌が文明年間(1469~87)に鎌倉の鶴岡八幡宮から勧請して創建した由緒ある神社で、参道の石段を少し登ります。本殿前の銅鳥居は、文化元年(1804)に鋳物師西村和泉政平によって造られました。他にも太田道灌が所持していたという軍配団扇(非公開)が保管され、ともに新宿区の指定文化財になっています。

市ヶ谷は「谷」がつくように坂の多いところです。中央本線の飯田橋~市ヶ谷間は皇居外濠に面しているので、水面に映える桜や新緑が乗客を和ませてくれます。それにしてもJRと都営の駅名は「市ヶ谷」なのに、東京メトロは「市ケ谷」と非常にややこしく、さらに住所表記では市谷と「ヶ」の字が抜けてしまうのです。

近くには大蔵省が管理し日本最古の印刷機がある印刷局記念館、幕末以降の国内外での戦争・国事で亡くなった英霊を祀る靖国神社などもあります。靖国神社の広大な境内には明治26年(1893)に造立された日本初の西洋式銅像である大村益次郎像(左)や、江戸幕末三大道場のひとつ神道無念流の練兵館跡(右)などもあり、合祀された英霊の遺品や戦争で使われた兵器などを展示する遊就館(拝観800円/9時~17時30分〈10~3月は~17時〉/無休)も見ごたえがあります。
次回の停車駅は四ッ谷駅です。


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品川駅開業140周年のスタンプは6月17日まで

素敵な台紙も配布中

その他楽しいイベントも

スタンプ物語6で紹介した品川駅が本年5月7日に開業140周年を迎えました。2012年5月7日(月)~6月17日(日)の限定で140周年記念の台紙とスタンプが設置されています。筆者も6月に入ってようやく押印してきました。
最初に設置されたスタンプはなんと英語のスペルが間違っているミス印で、すぐに撤去されて新しいものに取り替えられたようですが、こういうミス印はレアもので余計に貴重だったりもします。
台紙はなくなり次第配布が終了となりますが、もしみどりの窓口内にあるスタンプ台の脇にない場合は、係員に尋ねてみるのもよいかもしれません。
その他中央改札内での140周年記念弁当の発売、6月4日(月)~17日(日)まではエキュート品川内イベントスペースで品川ステーションビール500円の発売やトレインフェスタも行われています。報告が遅れてしまったのですが、ぜひ6月17日(日)までに開業記念スタンプを押しに行きましょう! 従来のお江戸シリーズスタンプの色も黒から緑に変わっています。


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