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駅舎の屋根を樹木が突き抜けて生えている京阪交野線の終着駅
[場所]京阪電鉄交野線 私市駅
終着駅の駅ナカや駅近を訪ねる不定期シリーズです
京阪電気鉄道において高架線のプラットホームを樹木が突き抜けている駅として、京阪本線の萱島駅が有名だ。ところでこれ程ではないがもう一つ、京阪には駅施設を樹木が突き抜けて生えている駅がある。それが交野線私市駅で、萱島駅の樹木程にはインパクトは少ないが、終着駅ということで、せっかくだからココで紹介することにした。
なお、この「交野線私市駅」の名称だが、関西の方だったら普通に読めるだろうが、全国的にはやや難読駅かと思うので、読み方は後のお楽しみということで冒頭では記さず、この項の文末に書いてみた(笑)。
それでは私市駅を訪ねてみよう。
この樹木はクスノキで、萱島駅と同じ種類な点には何か縁を感じないだろうか。
さて、冒頭では「突き抜けている」と、大袈裟な表現を使ったが、写真を見てもらえれば解るとおり、先にクスノキがあり、そこを屋根なり建物が後から囲ったのが正しい見方になる。このことは当サイトの読者なら理解していただけていると思う(笑)。
私市駅は1929年(昭和4年)7月10日に信貴生駒電鉄枚方線の終着駅として開業した。
現在へつながる元の新駅舎の使用を開始したのは1979年10月13日で、1992年9月12日に改築がなされて、いまの三角屋根スタイルの駅舎が完成している。
そんなわけで、クスノキが建物に囲まれたのは1979年なのか?1992年なのか?悩んだので、間近で見たら解るのではないかと思い近づいてみた。
ハッキリ言ってしまうと、どちらの年なのかを証明する物は見つけられなかった。なので痕跡と構造からの推測になるが、おそらく1992年に囲まれたのではないかと思われる。
■車止めがデカイ!!
終着駅の象徴といえば車止めだろう。私市駅にはドでかいダンパーを備えた車止めが1番線・2番線ともに計2機が備えられている。
ということで、そんな車止めを眺めてみよう。
冒頭で文末に書くとしていた「交野線私市駅」の読みだが「カタノセンキサイチエキ」になる。
また、今回は界隈を探訪していない点もご理解いただけたら幸いだ。
2021年9月頃で見納めの京阪5000系の話題
日本で最後に現役で残った多扉車の5000系が2021年9月頃で引退することは、各方面から報じられているので皆さんご存知と思う。
なので私市駅の界隈探訪の代わりに、コレも同じ京阪本線系のネタということで、この際だから写真を載せさせていただく。
もうすでに5000系の5扉での運行は2021年1月29日で完了しているが、アップ時点で3扉車としては運用されており、遭遇する機会はまだある。そして5551Fには「5000系ラストラン」のヘッドマークをすでに掲出している。
引退間近になると想定外の混乱が起る可能性も否定できないので、ヘッドマーク付をスッキリした写真で撮りたい方は、早い時期の撮影をお勧めしたい。
■2021年6月1日筆者追記:5000系の引退時期が2021年6月から9月頃へと延命されました。これに伴い、記事中の引退月の記述を修正いたしました。
https://www.keihan.co.jp/traffic/event/series5000/
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。