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[場所]大井川鐵道 大井川本線 新金谷-家山
静岡県のSL動態保存運転の老舗 大井川鐵道より「2020年(令和2年)7月における継続的な大雨の影響により7月27日(月)に金谷駅起点28.8キロ(下泉駅-田野口駅)の大井川護岸が損傷。その後、8月28日(金)より仮復旧にて全線運転を行ってまいりましたが、2021年1月より同地点の本復旧工事及び運休区間鉄道施設のメンテナンスを行うため、大井川本線下泉駅-千頭駅間は2021年1月4日(月)~3月19日(金)までバスによる代行運転になります。」との連絡が入った。
ということで、普通電車は 金谷-下泉 間の区間運転で、下泉-千頭 間は代行バスになるわけだが、では「SL急行かわね路号」の運転はどうなるのか? 気になるトコロだろう。
「SLかわね路号」は 新金谷-家山 間での、下り・上り各1本の区間短縮運転になり、千頭へorからは家山駅で代行バスに接続する運行スタイルになる。
区間短縮の運行日は2021年3月13日(土)~3月14日(日)の2日間で、運転時刻は下りは SLかわね路1号 新金谷発11時52分→家山着12時20分(バス千頭着13時09分)、上りは SLかわね路14号(バス千頭発14時10分)家山発14時59分→新金谷着15時27分で運行される。
上りは かわね路2号 のスジではないので注意が必要だ。
さて、大井川本線に詳しい方ならオヤッ!?と不思議に思ったことがあるのではないだろうか?
それは、家山駅には転車台(ターンテーブル)がない!!…なので機関車の向きを変えられないという現実。SLかわね路号は下り・上り別の列車だから、トーマス号 のように同じ編成のまま行って帰ってくるパターンにして復路は牽れて照れ笑いしながら帰るわけにもいかない。
そう、どちらかの列車ではSLが逆向きになって先頭に連結されるバック運転が実施されるのだ。
大井川本線でのSLバック運転は、通常列車では2011年10月7日に新金谷駅の転車台を使用開始した以降には、数回しか運転されていない。
といった経緯から、2021年3月13日(土)~3月14日(日)の2日間は期間限定の稀少なSLバック運転が見られることになる。
ところでSL列車がバック運転されるのはココだけの話し(笑)、とりあえずは原則として午後の上り列車の予定とのことだ。
なお、SLかわね路号 の2021年3月13日(土)~3月14日(日)の乗車予約は電話での受付になる(Webフォームでの受付は行われない)。
ご予約・お問い合わせは大井川鐵道SLセンター 0547-45-4112(9時~17時)まで。
■下記URL2021年1月8日筆者追記:この理由により2021年1月8日に本文のSL列車かわね路号の2021年運転開始日を修正いたしました。
oigawa-railway.co.jp/archives/68488
■下記URL2021年2月2日筆者追記:
oigawa-railway.co.jp/archives/68979
■下記URL2021年2月3日筆者追記:この理由により2021年2月3日に本文のSL列車かわね路号バック運転の2021年運転日を修正いたしました。
oigawa-railway.co.jp/archives/70111
緊急事態宣言発出に伴いSL列車かわね路号を3月7日まで運転休止
話題の日時の順番が前後するが、大井川鐵道より「政府による緊急事態宣言発出・GoToトラベル事業の一斉停止措置を受け、2020年12月28日(月)から2021年3月7日(日)までの期間、SL列車かわね路号を全面運休といたします。」との発表があった。
これにより2021年(令和3年)1月元日(祝)~3日(日)の令和3年正月三が日に大井川本線 新金谷⇔千頭 間を走る予定だった SLかわね路号 へ丑年にちなんだデザインを施したヘッドマークと国旗を装着しての運転と、この正月三が日の SLかわね路号 下り新金谷11時52分発に新金谷駅から乗車する同列車の乗車券を持っている旅客全員に改札口にて「新春開運号乗車記念券」を1名1枚づつプレゼント(無くなりしだい終了)をしてもらえる「新春開運号」イベントも延期になる。
きかんしゃトーマス号については感染症対策を徹底しながら、2020年12月31日(木)まで予定どおり運転を行うとのことだ。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。