鉄道が主役の旅スタイルを応援する見どころ案内
[場所]阪急電鉄神戸線・今津線 西宮北口駅南東約200m
阪急電鉄神戸本線~今津線が接続する 西宮北口駅 は1984年3月25日まで両線が平面交差しており、交点にはダイヤモンドクロスが設置されていたのをご存知の方も多いであろう。ところでそのクロス部のレールだが、実物を保存展示してある公園が西宮北口駅スグの地点にある。
それもこの公園、何と普通の緑地広場なので入場料なしで誰でも立ち入れる場所で、そのうえ保存レールは地面へ埋め込まれたスタイルで囲いもなく展示されているので、眺めるのが自由なら触るのも自由な状態になっている。
公園は「高松ひなた緑地」という名称で、ダイヤモンドクロスレールが展示されている場所は西宮北口駅の中心からは南東約200mくらいの位置になる。そして高松ひなた緑地入口近くには南東改札口がある。
ところがコレが2階で、さらにココから隣接する阪急西宮ガーデンズとの連絡デッキ(歩道橋)の途中には地平へ降りる階段もなく、公園の一角までは遠回りすることになる。
■ダイヤモンドクロスへ行く前にチョット立ち寄り
そんなわけで、ココまできたら阪急西宮ガーデンズ5階へも行ってみよう。
というのも、西宮ガーデンズ本館5階には阪急西宮ギャラリーがあり、そこに昔の西宮北口駅にあったダイヤモンドクロスのジオラマが展示(←こちらからはMacではリンクしません???)されているからだ。
せっかくだから合わせて見学しておくことをお勧めしておきたい。
■いよいよダイヤモンドクロスレールへ…
では、高松ひなた緑地入口からダイヤモンドクロスレール展示位置までの行き方を辿っていこう。
■ダイヤモンドクロスを間近に眺めていこう
前述ではクロスレールの保存の仕方がトンデモないのように書いてしまっているが、実際にはちゃんとモニュメント然としたスタイルで、説明プレートも添えられて展示されている。
柵などが設けられていないのは、却って訪問者への心遣いからなのかも知れない。
上の説明プレートの上写真は神戸線上り線側からの梅田方の眺めになるが、せっかくなので筆者が撮った別の向きの写真をモノクロではあるが載せておこう。
ダイヤモンドクロスが地面へ埋め込まれ、周りに舗装用床タイルが敷かれているため、まるで路面電車のクロッシングのように見えてしまうのがやや残念だが、レールを直に置いたのでは出っ張った所に引っ掛かったりして人に怪我でもされたら大変なので、この展示形態にしたのだと思われる。
細部を眺めてみると、これが鉄道用レールであることが解ったであろう。
神戸線開通100周年写真パネル展にもダイヤモンドクロスが登場していた
阪急神戸線は2020年7月16日に開通100周年を迎えたが、これを記念して大阪梅田駅・西宮北口駅・神戸三宮駅・伊丹駅の4駅で「写真パネル展」が9月30日まで開催されていた。
この内、西宮北口駅に掲出された写真パネルには、やはり…って感じでダイヤモンドクロス絡みの写真が2枚ほど使用されていたので、その写真もお見せしておこう。
本来なら、この写真パネル展のことは開催期間中に報じるべきだったが、機を逸してしまい申し訳ない。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。