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[場所]東武本線系統南栗橋-東京メトロ日比谷線中目黒
2020年2月15日アップの「総武緩行線利用者長年の悲願が2020年春のダイヤ改正で叶う」の中で「…6ドア車が2019年度中で消滅するが…この件ではない…」とサラッと書き流してしまったけれど、改めて考えたら一つの車輛タイプが消滅するいう車輛史における重大な出来事に気づいたので、3月中旬アップ予定で「JR東日本の6ドア車まもなく見納め」の記事を執筆しようと撮影していたのだが、なんと2020年3月13日にその6ドア車が年度末を待たず、まさかの運用離脱をしてしまった(笑)。
なお、アップ日時点ではまだ運用離脱であって、引退ではないことを申し添えておく。
そんな訳で当初、多扉車ネタの締めにチラっと触れようと思っていた東京メトロ日比谷線に乗り入れする東武本線系統20050型5ドア車の話しを急遽トップに上げて、ストック写真を追加して書き直したのが本記事になる(汗)。
これで首都圏の多扉車はなんと東武の日比谷線乗り入れ車20050型だけになった
東京メトロ日比谷線の03系5ドア車は2018年10月1日付で引退、3ドア車も2020年2月28日に運行終了している。ところがコレが東京メトロ日比谷線の18m車8連の完全撤退でないのはご存知と思う。そう、東武20000系が残っているからだ。
とはいえ、東武20000系にも引退は迫っている。その時期はいろいろ憶測が翔びかっているものの、2020年6月6日の東武鉄道の東武本線系統のダイヤ改正前までには…という話しが確実視されている。また、東武鉄道で発売の「ありがとう日比谷線直通20000系記念乗車券」の有効期間が3月28日までとなっているが、この日付の示す意味は気になる点でもあろう。
なにはともあれ諸説ある中ではあるが、アップ日時点ではまだ現役の多扉車20050型の写真を掲載しよう。
さて、以下からが元々執筆したかった6ドア車のメインネタになる。アップ日時点で存在しない対象を記事にするのは「鉄道旅」をテーマとする本サイトの主旨に反するが、上記の内容からの流れで、どなたでも過去モノなのは読み取れると思うので、掲載させていただいた。
JR東日本の6ドア車が運用離脱
まもなく形式消滅
JRの通勤型20m車に6ドア車が導入されたのは1991年に山手線からで、当時のラッシュ時の乗降時間短縮対策の申し子として誕生し、首都圏各線に活躍の場を広げていった。そんな多扉車ではあるが、最近のホームドア設置の風潮により徐々に数を減らし、最後に残った運行区間が中央総武緩行線であった。
中央総武緩行線で最期の活躍をしていた6ドア車を含んだ編成はE231系0番台のB80編成とB82編成だったが、2020年3月13日に2編成いっぺんにあっさりと運用離脱してしまった。予想では1編成ずつ1週間くらいの間隔をあけて運用離脱するとのヨミだったので、それなら1週間くらいの猶予はあるだろうと、このネタを当初はダイヤ改正後の世間が落ち着いた頃の惜別記事として温存していたのだが、上記の理由により、慌てて主題を換えてアップさせていただいた。
では、JR東日本 中央総武緩行線で最期まで運行されていた6ドア車2両を眺めていこう。
多扉車という括りなら全国的には、京阪電鉄本線系統の5000系がまだ頑張っているが、それとて2020年内の運行終了を予定している。ホームドア整備は、利用者にとっては嬉しいことだが、多扉車にとっては受難の時代になったようだ。
筆者追記:東武20000系は、2020年3月27日をもって、東京メトロ日比谷線乗り入れから撤退しました。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。