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[場所]富山市内軌道線 富山駅など
富山地方鉄道市内軌道線と富山ライトレール(富山港線)の線路が富山駅で南北接続され、2020年3月21日から直通運転を開始する。これに先立ち2020年(令和2年)2月22日に富山地方鉄道株式会社へ富山ライトレール株式会社が吸収合併されたのと、さらに直通運転開始1ヶ月前という丁度よいタイミングを迎えたので、その運行形態をお伝えしよう。
なお、記事内で使用の図表類は、2019年10月1日に開催された 富山市、富山地方鉄道株式会社、富山ライトレール株式会社共同記者会見「路面電車南北接続の開業日並びに開業後の運行形態や運賃等について」 の資料からの転載になる。
富山港線(ライトレール)の全電車が南側軌道区間へ乗り入れ
富山駅での南北接続後の路線図は、富山港線側が「岩瀬浜」方面1本なのに対し、市内軌道線側が「南富山駅前」「大学前」「環状線」の3方面あるのは下のネットワーク図を見て解るだろう。
南側市内軌道線には電車が各方面との間に高頻度運行されているが、これに対し北側岩瀬浜方面の富山港線の運転本数は日中4本(平日ピークは6本)なので、富山港線の電車は全て軌道線区間へ乗り入れるが、市内線の路面電車は、かなりの本数が「富山駅」で折り返す運行形態になる。
では、南北接続後の各系統ごとに、運行形態の図を見ていこう。
上3つの系統図の右下にある運行イメージを結合して見ると 岩瀬浜-富山駅 間には、平日ピークで1時間あたり6本、平日昼間~夕方は1時間あたり4本の電車が設定されているのが読み解ける。
主な駅(停留場)から各方面への平日の始発・終電の時刻も載せておこう。
南北接続後は直通区間均一運賃になる
2020年(令和2年)2月22日の富山ライトレールの富山地方鉄道への会社吸収合併を経て、2月3日に国土交通大臣宛の「鉄道・軌道事業の上限運賃改定申請書」を北陸信越運輸局へ提出したのが下表の料金になる。
見ての通り、直通区間均一運賃を採用するので、従来富山ライトレール(富山港線)と市内軌道線から別々に収受していた運賃が一体化される。なので、両線をまたいで乗っていた利用者からすればお得になった。これは「旅客の利用促進を図るため…。」の施策の一つでもある。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。そして、運賃関係に関しては、まだ申請中の段階であることを申し添えておきます。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。