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[場所] JR中央本線 贄川-木曽平沢
JR中央西線 贄川-木曽平沢 間、というか贄川駅から南(名古屋寄り)に300mほどの地点にレンガアーチの跨線橋があり、レトロな佇まいの風景を作りだしている。この橋は中央本線の塩尻-奈良井 間が開通したと同時の1909年(明治42年)の竣工で、すでに100年以上使用されている。そんな歴史のある跨線橋なので、1989年(平成元年)に補修整備され、現在は「関所橋(メロディー橋)」とも呼ばれ、国道19号から文化施設である贄川関所への道しるべとしてランドマークになっている。
関所橋は、上にも記したが1989年に整備がなされた。それは、名古屋寄りすぐの場所に並行して跨線道路橋が完成したため、こちらの旧橋は歩行者専用となったことにより欄干や路面が改修されたのだが、さらに路面上に案内板やオブジェを設置して、付近の文化拠点としても一新された。その活動の成果が讃えられ、国土交通省が開催する「手づくり郷土(ふるさと)賞 街灯のある街角三十選」に1990年に選ばれている。
この関所橋まできたら、せっかくなので近くにある贄川関所も見学しておきたい。場所はこの橋の南東側袂すぐのところで、行きやすいからだ。中山道の木曽路部分の関所といえば 木曽福島 にあった「福島関所」が有名だが、贄川関所はその福島関所の副関として置かれた贄川口留番所で、木材の白木改めと女改めなどの役割を担っていた。現在の関所の建物は当時の位置とはずれた場所になるが1976年にかつての配置図や資料を元に復元されたもので、館内には中山道の交通に関る資料などを展示している。また階下は「木曽考古館」になっており、楢川地区で発掘された石器や縄文時代の土器が展示されている。
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[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。