大井川鐵道井川線 奥大井湖上駅が『奥大井恋錠駅』に変身?

[場所] 大井川鐵道井川線 奥大井湖上駅
大井川鐵道では、井川線にある 奥大井湖上駅(静岡県榛原郡川根本町)に愛称として『奥大井恋錠駅』(読み方は おくおおいこじょうえき)を2016年初夏より採用。恋人の日である6月12日より、その愛称に連動した『恋錠』(錠と記念券のセット)の発売を開始した。
奥大井湖上駅はダム湖に突き出した半島状の場所に存在し、乗降客数が少ないことから静岡県の「秘境駅」とも言われている。
そんな同駅であるが、静岡県民から広く募集した「恋愛・結婚・子宝」にまつわる噂のスポット「ふじのくにエンゼルパワースポット」に登録されており、この地で結婚式を何組も挙げている。さらにプラットホームには幸せを呼ぶ鐘「ハッピー・ハッピー・ベル」があることから、恋人たちが“永遠の愛を誓う場所”としても知られている。

『恋錠』は、ハート形南京錠1個と鍵が2本、「奥大井恋錠」と印字された記念券2枚のセットで950円(消費税含む)。なお、記念券では鉄道への乗車はできない。まあ「この想い」などという駅はないので解るとは思うが。とはいえ、川根本町内にある一部の店舗・観光施設では、この記念券の提示により割り引きなどの特典が受けられる。詳細は下記ホームページを参照。 http://oigawa-railway.co.jp/archives/3433
『恋錠』は、ハート形南京錠1個と鍵が2本、「奥大井恋錠」と印字された記念券2枚のセットで950円(消費税含む)。なお、記念券では鉄道への乗車はできない。まあ「この想い」などという駅はないので解るとは思うが。とはいえ、川根本町内にある一部の店舗・観光施設では、この記念券の提示により割り引きなどの特典が受けられる。詳細は下記ホームページを参照。
http://oigawa-railway.co.jp/archives/3433

『恋錠』を発売している場所は、千頭駅売店、奥泉駅、新金谷駅前プラザロコ売店の3箇所。
奥大井恋錠駅への飾りつけについては、同社ニュースリリースの解説から流用すると、
「お求めいただいた恋錠はお二人で名前を書いて奥大井恋錠駅の指定場所に飾りつけをしてください。筆記具は販売箇所にもご用意があります。」
とガイドされており、また飾りつけ後にその錠がどうなるのかということは、
「飾りつけ期間は3年をめどとします。飾りつけ期間を過ぎた恋錠については川根本町でお堂さんとして親しまれている「水川阿弥陀堂」(川根本町有形文化財指定)に奉納します。地元では水川阿弥陀堂を参拝すると「良縁に恵まれる」と言われています。」
とアナウンスされており、その後の段取りまでしっかりと考慮されているのが解る。
ちなみに“恋人の日”の6月12日とは、この日にブラジル・サンパウロ地方で、恋人同士が写真立てに写真を入れ、交換する習慣があることに由来しているとのこと。
さらに、駅の愛称のネーミングについては、プレスリリースには「だじゃれです。駅名は変えません。」とも一言添えられている。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。