鉄道旅を一層たのしくする車窓・施設案内シリーズです。
[場所] TX つくば駅 東方約1km
この記事は姉妹サイト『BusFan.jp』の中のシリーズとして、全国の公園などに展示されている『保存バス』を巡る不定期連載コーナーからの転載です。「国鉄バス」のネタということでこちらにも掲載しました。
次回以降、このシリーズの当サイトへの掲載はありませんので『BusFan.jp』のチェックも、ぜひともお願いいたします。
TX(首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス)つくば駅の東方約1kmあたりの地点にある「つくば市さくら交通公園」に保存されているのが『日野RA900P1969年式』で、元・日本国有鉄道の「東名ハイウェイバス第1号車」となる国鉄型式747形旅客自動車747-9901号。
このRA900Pは、かつての国鉄バスが東名ハイウェイバス運行開始に際し専用形式として開発された車輛で、1976年まで製造されている。
まずは早速、このバスを眺めていくことにしよう。
ちなみに国鉄型式の車体番号である『747-9901』の数字は何を表しているかというと、
7 | ← 型(大きさ・用途) → | 高速専用車 |
---|---|---|
4 | ← 座席形状 → | リクライニング |
7 | ← 製造会社(シャーシメーカー) → | 日野自動車製 |
9 | ← 製造年度(西暦下1桁) → | 同車の場合は1969年製 |
9 | ← バネ形状・冷房有無 → | 空気バネ・冷房付 |
01 | ← 固有番号 |
という内訳で、末尾2桁が「01」ということはファースト・ナンバー車ということになる。
それでは、気になる細部も視ていこう。
このバスの車内を見学することは、残念なことにできない。
事務所の方の話しによると、「所有者は別にいて、つくば市は管理をしている。」との話しで、仕方のないことであろう。しかしそれは考えようによっては、だからこそこのRA900Pの保存状態がベストに保たれているということなのだから、歓迎すべきことかも知れない。
なお、この「さくら交通公園」には『D51 70』蒸気機関車も保存展示されている。
また、交通公園ということなので、園内には交通ルールを学べるスペースがあり、自転車や足こぎゴーカートの貸し出しも有料で行なっている。
貸し出しなどの問い合わせ連絡先
〒305-0031 茨城県つくば市吾妻4丁目3番3号 さくら交通公園管理事務所
TEL.029(851)6323
この公園は、バスや蒸気機関車の保存車を見るだけでなく、さまざまな遊具もあるので、家族で訪れても楽しめる場所のようだ。
そしてせっかくなので、立面図的アングルで4面も載せておこう。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。