静岡ホビーショー第62回…KATO篇

Nゲージ車輛~ジオラマ素材と幅広く模型趣味を応援するメーカー

[場所]ツインメッセ静岡

静岡県といえば「模型の世界首都」を名乗っている。その静岡市にあるツインメッセ静岡において「第62回 静岡ホビーショー」が2024年5月8日~12日の5日間(一般公開日は11日・12日のみ)に、静岡模型教材協同組合の主催で開催された。
このことは、2024年5月15日&21日アップ「静岡ホビーショー第62回…鉄道系展示巡覧=前篇後篇」で報じているけれども、その記事の中で「出展メーカー名の末尾に『♥』が付いているブースに関しては、いずれ単独にて、不定期ながら紹介予定…」と予告してあったが、その流れでのブース展示品の中から、この度は「カトー」のブースを紹介していこう。

富士山の麓に集結したNゲージのJR東海211系と313系各バージョン。“静岡”ホビーショーらしい展示だ。
なお、出展社名は「カトー」となっていたが、本記事では以後ブランド名の「KATO」と表記させていただくことを申し添えておく。

模型車輛

■16番スケールHOゲージ
HOゲージ諸々の展示は、上の静岡県らしいNゲージのJR東海車輌展示を囲むように敷設されたフレキシブルレールの紹介を兼ねた走行展示と、既発売製品&直近発売新製品が並べられていた。

昨年夏に発売されたキハ82系とキハ81系。
走っているのは北斗星+夢空間の編成と、165系直流急行型電車。展示奥はEF58ツララ切り付・ブルー、12系客車。手前はオハ35系・スハ43系。
写真には写っていないが、北斗星+夢空間編成はEF8181に牽引されていた。

■Nゲージ
まずは「旅するNゲージ」シリーズ。

旅するNゲージシリーズ。左から、E5系、E6系、E7系、E259系、E353系。
「旅するNゲージ」シリーズは先頭車1両のディスプレイモデル。説明に英語が多いのはが訪日外国人を含む方々のお土産としても楽しんてもらいたい…というコンセプトがあるからとのこと。
それではNゲージの走らせられる展示車輌を眺めていこう。

奥、14系500番台 急行「まりも/大雪/利尻」、試作品のためか?まだ白線がない。手前、113系2000番台 湘南色、試作品のためか?まだオレンジが塗られていない。
奥左、ED76 500 JR仕様。奥右、DD51後期耐寒形 北斗星(グレーHゴム)。手前、131系各種。
奥、デンマーク Nohab DSB 各種。手前、英国鉄道Class800 LNER“AZUMA”。
左、DD51 0暖地形。右3両、20系寝台特急「さくら」。
近鉄10100系<新ビスタカー>(改装形)、試作品のためまだツートンカラーになっていない。
そして、Nゲージ・スターターセットなど。

左から、E261系 サフィール踊り子。923形3000番台 ドクターイエロー。京急2100形。阪急電鉄9300系 京都線。225系100番台 新快速。E235系 山手線。E231系1000番台 東海道線(更新車)。N700S新幹線「のぞみ」。
なお、上の写真内のNゲージ車輌のうち、261系、923系3000番台、京急2100形は、とりあえずは編成セットでの発売になっている。

■HOナロー
KATOでは英国PECOのスケール1/76・軌間9mmのOO-9ナローと、ドイツMinitrainsの鉄道模型も輸入している。見出しではこれらを総して「HOナロー」と一括りにさせていただいた。

ナローゲージユニトラックとスモールイングランド。
説明プレートに拠ると左から、ラージイングランドExmoor Pony。ラージイングランドWelsh Pony(ブラウン)。スモールイングランド
Palmerston(マルーン)。ラージイングランドLittle Giant。なんか、カマの名称と説明プレートがズレているように見えるのは気のせいだろうか。なので、このキャプションのカマの名称は説明プレートに拠って記していることを申し添えておく。

ジオラマ用品

■ストラクチャーなど
写真6枚上の画面内にコンクリート柱架線柱が写っているが、コレも含めてNスケールのストラクチャーや、人形、フィギュアニマルなども展示されていた。

左、複線ワイド鋼管ビーム架線柱。右、単線ワイド架線柱。
昇降台2種。
左、SL乗務員各種。中、1/87スケール水鳥・鯉・スワンボート。右奥、和猫。右手前フギュアニマル。
ストラクチャー各種。

■Just Plug
いわゆるライティングシステムのこと。メインストラクチャーのアップ写真に失敗した(汗)ので、展示全体のみの写真にてご勘弁を…。

ジャストプラグ・ライティングシステム。

■ジオラマ素材
地形テレイン・水景ウォーター・植物ランドスケープなどジオラマ情景を作るフォーリッジなどの素材が、この度も展示されていた。

左上、テレイン素材。左下、ウォーター素材。中と右上、ランドスケープ素材。
ことしはジオラマ素材を使用した制作見本がメインで展示してあったので、そちらをお見せしていこう。

パネル写真もジオラマを写したモノ。まるで本物の景色のようだ。
手前にスワンボートが浮かんでいる。
次いで、前回までに実演で制作された完成見本も展示されていたので、そちらも掲載しておこう。

ウォーターの中にあるモノは鉄屑か!?
岩に滝と、そして川。
海の浜辺に寄せる波。
もぉ一つ、コレはT-TRAKかと思ったが単線だし、ジョイントもないので、おそらく制作見本と思われるので、コチラへ掲載。

草と紅葉の樹木。そして落葉も散らしてある。
車輌展示台ということだろうか?

ジオラマくん&T-TRAK

KATO主導規格のNゲージモジュールT-TRAKとKATOミニジオラマベース「ジオラマくん」を使用したジオラマNゲージエンドレスレイアウトも展示されていた。

中央が、ジオラマくんを組んだエンドレス。右が、T-TRAK。
左のジオラマくんは、なんと小学生の制作ということで恐れ入る。

全国高等学校鉄道模型コンテスト2022 鉄道開業150年賞 作品

この静岡ホビーショー62回では、全国高等学校鉄道模型コンテスト2022「鉄道開業150年賞」受賞作品が展示されていたので、コチラも掲載しておこう。

全国高等学校鉄道模型コンテスト2022鉄道開業150年賞受賞作品「雪路-国境を越えて-」。
なお、モジュール部門ということなので、他のKATOユニトラックを使用したモジュールとは繋げられるハズである。

株式会社カトー
https://www.katomodels.com

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。