すかがわ×光の国…姉妹都市? 福島県中通り須賀川駅の謎看板

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[場所]JR東北本線 須賀川駅

福島県中通り地方の方ならご存知と思うが、JR東北本線で東京・さいたま・宇都宮方から郡山・福島・仙台方面へ向かう列車に乗車した場合、須賀川駅車窓右側の下り2番線プラットホーム上の柵に「すかがわ×光の国300万光年をつなぐ姉妹都市」の謎?看板が掛けられているのが目撃できる。
また上り1番線ブラットホームの壁には「須賀川市は、M78星雲 光の国と姉妹都市になりました。」の謎?看板が立っているのも目撃できる。特撮好きならチョット気になる文言なので、真相を探るべく下車してみた。

1番線側の「すかがわ×光の国」の看板。ちなみに、タイトル写真は2番線側の「すかがわ×光の国」の看板。
須賀川駅は南東(下り1番線)側のみに駅舎があり、北西側には改札口がない。なので上り2番線から降りた場合は跨線橋を渡ってラッチ外へ出ることになる。

■駅舎ラッチ外には観光案内カウンターを設置
改札口を出ると右に「観光案内」のプレートを掲げたカウンターがあるので、ココでプラットホームの看板について尋ねると「須賀川は『特撮の神様』と呼ばれた円谷英二監督の出身地」云々との説明をしていただき「街中にはウルトラヒーローとウルトラ怪獣のモニュメントがいる」ことも教えてくれた。

観光案内カウンターは、この場所に併設されている「コミュニティプラザ」の受付でもあるようだ。
観光案内カウンターは「光の町 住民票発行所」でもある。※「光の町 住民票」の詳細については当記事の次々項の文末のURL内コンテンツにて。
そして頒布用の「まっぷる特別編集福島須賀川」と「須賀川市ウルトラガイドマップ」を貰えたので、コレを頼りに街中散策をすることにした。

須賀川市で頒布している須賀川市ウルトラガイドマップ内の「街中ウルトラマン散策マップ」右が北な点にご注意。※頒布印刷物のうち、このマップ部分のみ観光案内カウンターの方からの掲載許可を得ています。
ところで、ココまで「円谷英二監督」の名前や「ウルトラヒーロー」「ウルトラ怪獣」の名称を前書きなしにサラッと記してしまったが、この辺は誰でもが知っているイマさらネタと思い解説はうっかりスルーしてしまった。知らない人ゴメンね。

■駅前広場にモノトーンのウルトラマン像
須賀川駅駅前広場にはウルトラマンのモニュメントが建立されている。この像はシルバー×レッドのウルトラマンカラーではなく、モノトーンなのが型破りで、どちらかと言えばオブジェと言っても過言ではないだろう。

駅前広場に立つ「姉妹都市提携記念モニュメント」のモノトーン・ウルトラマン。
このモノトーン・ウルトラマン像は2013年5月5日に、須賀川市とウルトラマンの故郷「M78星雲 光の国」が姉妹都市となったとのことで、その提携記念に建てられたモニュメントだそーだ。足元には円谷英二監督の生い立ちからウルトラQまでと、須賀川市とM78星雲 光の国が姉妹都市提携を結ぶまでの経緯が記されている。

モノトーン・ウルトラマンのモニュメントの足元に立つ案内板。
写真3枚上の「街中ウルトラマン散策マップ」を見て解る通り、ウルトラヒーロー&ウルトラ怪獣のモニュメント逹は釈迦堂川より南の松明通りに立っている。そこへ向かう駅前通りの街灯にはウルトラヒーロー&ウルトラ怪獣のタペストリーが下げられている。

ウルトラマン×松明あかし。
ウルトラマンのモニュメントの図。
ウルトラセブン×釈迦堂川花火大会。
古代怪獣ゴモラ×牡丹。
そんなこんなで駅前通りを500mほど歩いて須賀川橋で釈迦堂川を渡ると、いよいよウルトラヒーロー&ウルトラ怪獣のモニュメント達が待っている松明通り地区になる。

■須賀川橋の先でウルトラマンタロウが待っていた
須賀川橋を渡って100mほど先左側にウルトラマンタロウが立っている。

ウルトラマンタロウのモニュメント。
そして、タロウの隣には「須賀川市にあるモニュメントを探してみよう!」の立て看板。

「須賀川にあるモニュメントを探してみよう!」の看板。
ココの看板内に登場しているのはあくまで松明通りに立っているウルトラヒーロー&ウルトラ怪獣のモニュメント達であって、他に、この先の須賀川市役所にウルトラの父のモニュメントが、須賀川市民交流センターにレッドキング・バルタン星人・宇宙ロボット キングジョーのモニュメントが居ることを申し添えておく。
この立て看板の斜め向かい、通りの反対側の先30mほどにはウルトラマンの立て看板が見える。

「姉妹都市」をアピールするウルトラマンの看板。
さらに、ウルトラマンの立て看板の先30mほどの場所にウルトラマンエースのモニュメントが居る。

ウルトラマンエースのモニュメント。
なお、実のトコロ筆者は滞在時間を1時間しか取っていなかった(なんか1ヶ月前にも読んだセリフである/笑)。この程度の時間では仮想都市「すかがわ市M78光の街」のモニュメントを隈なく巡るのは無理で、時間的にココまでが限度なので、筆者はコレにて須賀川駅へ引き返すことにする。他のモニュメントが気になった方は、実際に訪ねて探訪していただきたくお願いしたい。

「須賀川市×M78光の町」の諸々の情報は下記URLにて。
https://m78-sukagawa.jp

■福島空港にはウルトラマンオーブ
須賀川駅南東10kmほどのトコロにある福島空港は北半分が福島県須賀川市に立地している。ということで、同空港ターミナルビル前にはウルトラマンオーブのモニュメントが居る。
この度はそこもやはり訪ねていないけれども、良い機会なので、筆者が2017年5月に福島空港で撮影したブライトニングDC3のユーチューブ動画のURLを2本載せさせていただく(笑)。
https://youtu.be/ZVC2HkBZgXM
https://youtu.be/OF0PaiSd7ZM
鉄道ネタでない点はお許し願いたい(汗)。

後藤新平の似顔絵

駅へ戻る途中に目に留まったのだが、上写真のウルトラマンエースのモニュメントとウルトラマンの立て看板の間から始まる道の分岐部分に立っている「後藤新平」の似顔絵看板(というのか?)を見つけた。
そしてこの分岐して登る坂道、いわゆる公立岩瀬病院へと続く道を「新平坂」と呼ぶそーだ。

どうしてココに「後藤新平」の似顔絵が飾られているかというと、同氏は17歳で「須賀川医学校」に入学した人物だからになる。
ナゼここで、この似顔絵を取り上げたかというと、後藤新平氏は1906年(明治39年)49歳の時に「南満洲鉄道株式会社(満鉄)初代総裁」に任ぜられ、1908年(明治41年)51歳の時に「鉄道院初代総裁」に任ぜられた人物で、この間に「広軌(いまで言う標準軌)改築案」を提唱した一人になる。鉄道に関わりが多い方なので、ここに掲載しておいた。

須賀川駅は東西自由連絡通路・駅舎改築工事中

筆者がJR東北本線 須賀川駅を訪れた時に、駅南西側(東京寄り)では、東西自由連絡通路・駅舎改築工事を施工していた。

下り2番線プラットホーム南西側(東京寄り)端からの北東側(郡山・福島方)の眺め。右の線路は手前が中線、奥は上り1番線。
どんなデザインになるのか、調べた結果が下記のURLで見たJR東日本ニュースリリース【東西自由連絡通路・新駅舎整備イメージ】になる。
https://www.jreast.co.jp/press/2022/sendai/20220829_s01.pdf
どうやら外観はウルトラマンカラーにはならないようだ(笑)。竣工は2026年春(予定)とのことだ。
このままだと実車写真が1枚もない内容になってしまうので、須賀川駅北西側(東京寄り)中線に停まっていたマルチプルタイタンパー(マルタイ)の写真で記事を〆ることとする。

上地点から反対側(東京方)を向いた中線の先に停まっていたマルタイ。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。