C56 135 クラウドファンディングで動態化めざす

大井川鐵道 創立100周年チャレンジプロジェクト

[場所]大井川鐵道 大井川本線

静岡県の大井川鐵道は2025年3月10日で創立100周年を迎える。これに向けたチャレンジプロジェクトとして「蒸気機関車に再び命を、昭和の汽笛を次世代へ」のスローガンの元、静態保存SLのC56 135号機を搬入、動態化を目指すことになった。
C56 135号機は当初、まずは動態復元が可能かどうかの見極め、それにより運転に十分耐える状態であったことが判明。そして、このために必要となる修繕費がおよそ3億円と算出され、大井川鐵道史上初になるクラウドファンディング(CF)にて一部資金1億円をファンの方から募るとのこと。

画像:大井川鐵道
C56 135号機は兵庫県加東市の播磨中央公園に静態保存展示されていたカマで、これを2022年2月12日に新金谷へ搬入。先日に動態化事業を決定に至った。ということで、9月~11月30日(水)の期間でクラウドファンディングによる支援を受付している。
なお、本クラウドファンディングはAll-in形式のため、万が一目標金額に到達しなかった場合でも自己資金で補填するなどして、必ずチャレンジプロジェクトを実行させるとのこと。
なので、上記に受付期間は示されているが、実質的には期間は未定になっているらしい。
クラウドファンデイングについて詳しくは下表にて。

表:大井川鐵道
詳細と支援へのログインは下記URLから。
https://readyfor.jp/projects/daitetsu
ココをクリックしていただいた方は解っただろうが、リターンは35コースある。筆者個人の感想になるが、この中で10番のグッズ支援コース:「C56 135プロジェクト2022限定モデル」MY安全ヘルメットは、普段は部屋の飾り(笑)にはなるし、もしもの災害時には防災用品にもなるしで、イザという時のためにも、ぜひとも持っておきたいグッズだと思う。

画像:大井川鐵道

C56 135号機について

C56 135号機は1938年(昭和13年)3月10日製造の日立製作所笠戸No.978で、新製配属が門司局で鹿児島県の出水区に配置された。その後の経歴については下の表を参照していただきたい。

表記:大井川鐵道
画像:大井川鐵道

大井川鐵道からのメッセージ

「大井川鐵道はまもなく創立100周年~昭和の鉄道文化を末永く」
「大井川鐵道といえばSL列車、SL列車といえは大井川鐵道。1976(昭和51)年7月9日、日本の鉄道史においてSLの空白期間を打破したのが大井川鐵道です。以来、時を重ねて、みなさまのご支援を得ながら「大鉄のSLは日本一の運転規模だよ」と言われるようになりました。
しかし、2019(令和元)年ごろからSLの不具合が相次いで発見され、EL(電気機関車)による代走が目立つようになりました。
C56形135号機の動態化を成し遂げることでSL列車運転の安定化をはかるとともに、再び「SL列車運転規模日本一」の称号、輝きを取り戻したい。今回の動態化は大井川鐵道にとって必要なことなのです。」

お問い合わせ先:大井川鐵道(株) 企画運営事業部 専用メールフォーム
https://daitetsu.jp/c56135-cf-contact

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。


[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。