駅前などにある鉄道系展示品を訪ねる(2) 京都府・福知山駅

鉄道旅を一層たのしくする車窓・施設案内シリーズです。
駅なかや駅近の鉄道にまつわるオブジェやモニュメントを訪ねる不定期シリーズです。
[場所]JR山陰本線など 福知山駅前

京都府の福知山駅はJR福知山線とJR山陰本線の接続駅で、国鉄時代は京都府北部~兵庫県北部の国鉄路線を管轄する福知山鉄道管理局が置かれた最寄り駅であり、その後の1987年4月1日に行なわれた国鉄分割民営化から半年経った1987年10月1日に発足したJR西日本 福知山支店→福知山支社が置かれている最寄り駅として、また1986年には駅から西に1.5km程の地点に福知山電車区本区(当時は 福知山運転区福知山支区)が設けられて、周辺の鉄道網を纏める要の駅として機能している。

さらに現在では、JR線の他に1988年7月16日に開業した北近畿タンゴ鉄道 宮福線の接続駅にもなっており地域の要衝としてのスタンスを増している。
そんな福知山駅なので、駅前には「やはり」といえるような鉄道系のオブジェやモニュメントがあるので、それらをまずは南口から紹介していくことにしよう。

福知山駅南口公園は2008年4月12日にオープンした。
福知山駅南口公園は2008年4月12日にオープンした。
入口を入ったすぐの所に立てられた腕木信号機。
入口を入ったすぐの所に立てられた腕木信号機。
公園内に建てられた東屋の鉄柱は、2005年まで福知山駅のプラットホームの屋根を支えていた古レールを流用している。写真は東方からの眺め。
公園内に建てられた東屋の鉄柱は、2005年まで福知山駅のプラットホームの屋根を支えていた古レールを流用している。写真は東方からの眺め。
同じ東屋を西方から眺めたところ。
同じ東屋を西方から眺めたところ。
上の東屋の説明板。レールがカーネギー社製であることを伝えている。
上の東屋の説明板。レールがカーネギー社製であることを伝えている。
作業工場や現場で安全を知らせるために使われていた鐘。古レールを流用した柱の上に展示されている。
作業工場や現場で安全を知らせるために使われていた鐘。古レールを流用した柱の上に展示されている。
この鐘は「市SL保存会」から寄贈されたもの。
この鐘は「市SL保存会」から寄贈されたもの。
福知山駅南口公園のシンボルとなるSL「C11 40」は、転車台とともに展示されている。
福知山駅南口公園のシンボルとなるSL「C11 40」は、転車台とともに展示されている。
転車台は上路式で、操縦室も残されているのが嬉しい。
転車台は上路式で、操縦室も残されているのが嬉しい。
上の「C11 40」と転車台の説明板。
上の「C11 40」と転車台の説明板。

福知山駅は高架駅なので、南口と北口との間は自由に通り抜けることができる。
そこで北口側に抜けてみるが、鉄道系アートは見あたらない。あるのは、「福知山踊り像」「福知山名物を描いた時計塔」「花時計」「河川情報掲示板」「区画整理事業の記念碑」など。まぁそれなりのオブジェやモニュメントといったところだろう。そんな中、もうひとつ、どうにも理解不能なオブジェがひとつあったので、下に載せておこう。

福知山駅北口側の駅前広場にはオブジェやモニュメントは数点あるが、鉄道系アートは見あたらない。そんな中、井戸ポンプが曰くありげに展示されていた。謎のモニュメントだ。
福知山駅北口側の駅前広場にはオブジェやモニュメントは数点あるが、鉄道系アートは見あたらない。そんな中、井戸ポンプが曰くありげに展示されていた。謎のモニュメントだ。

福知山駅北口側にはこの他に、駅前ではないが、北東800mほどの所に「福知山鉄道館ポッポランド」(開館10時~17時30分 休館日 毎週木曜日・年末年始)という鉄道関係資料展示施設がある。乗り換えにゆとりがあったら、訪れてみるのも良いかも知れない。
この不定期連載では駅前や駅中に設置された「鉄道系アート」にテーマをしぼっているが、それに限らず、いろいろなジャンルのオブジェやモニュメントが建てられている鉄道駅は案外多い。そんな駅中や駅前にあるローカル・アートを列車の乗り換え時間の合間に散策して探し、鑑賞するような鉄道旅の楽しみ方もあっても良いのではと思う。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。