鉄道が主役の旅スタイルを応援する見どころ案内
結局やってる、いつもの行動(笑)
[場所]JR東海道本線(京都線) 長岡京-山崎
「JR東海道本線(京都線)の下り列車に乗って 長岡京-山崎 間の京都方から見て車窓左側を眺めていると、古墳らしき丘が目撃できる。この丘はホントーに古墳で、それも何と前方後円墳…。その名を「恵解山古墳」(いげのやまこふん)という。」そのような口上で書き出した前篇記事に続き、後篇では車窓から高見に窺える名所・旧跡の記事にはお決まりパターンになりつつある、列車の車窓から見えるスポットなら、そのスポットの上からも列車が見えるのではないか…の確認を行なっていこう。
ちなみにタイトル写真は下り列車線を走る新快速と下り電車線を走る快速の併走で、電車はともに223系。長岡京→山崎間下り線は、時刻によっては快速と新快速が併走する確率が高いので、タイミングが合うと快速に乗っていた場合には恵解山古墳は見られない。
この度は列車を見るのが目的のためトットと古墳前方西側へ…
後円部の上には登れないことは前篇で語っているので、この度はトットと墳丘南西寄りの前方側西斜面へと赴いた。
上写真から墳丘前方側は3段になっているのが解るだろう。まずはその2段めからの眺めをお見せしよう。
この高さからでもJR東海道本線を行き交う列車を眺めることができる。
なお、背後に写っている学校建物は立命館中学校・高等学校の校舎で、この位置をグーグルマップなどで調べると、恵解山古墳への最寄駅は阪急京都線西山天王山駅なことも解る。
それでは頂上の平面部からの光景をお届けしよう。
晴れている日に列車の写真を撮るのにベストな光線になるのは朝8時〜正午くらいだろうか。
古墳近隣の見ドコロ老ケ辻三連橋と飛び石橋
上では恵解山古墳への最寄駅が阪急京都線西山天王山駅なことを記したが、JR東海道本線(JR京都線)長岡京駅からでも歩いていけなくもない。
ナゼ唐突にこのようなことを語ったかというと、JR長岡京駅から恵解山古墳へ徒歩で訪ねようとすると、途中のJR長岡京駅から700mほどの地点に流れる犬川に東海道本線の3連レンガアーチ鉄道橋が架かっていて、コレを東側に設置された飛び石橋から間近に眺めることができるからだ。
この3連レンガアーチ鉄道橋は「老ケ辻三連橋」といい、1876年(明治9年)竣工の、いまなお現役の橋梁になる。
ただし3連レンガアーチ橋なのは東側の下り2線(下り列車線・下り電車線)のみで、反対側上り線にはコンクリートで拡張された橋梁が架かっているため上流(西)側からはレンガ橋を眺めることはできない。
そして飛び石橋も、京都洛中では鴨川(賀茂川)に何本か架かっているので、そちらは有名だが、なんと長岡京市にもあるということでココで紹介したくなったのもある。
さらには、犬川の老ケ辻三連橋下流の右岸(山崎方)に桜並木があって、春爛漫の日に桜の木の下で、缶ビール片手に鉄道橋梁を渡る列車を眺めながら、のんびり過ごしたくなる雰囲気なのも紹介した理由になっている。
とは言うモノの、老ケ辻三連橋界隈には、先の恵解山古墳も含めて公衆トイレの設備がないことは、前篇で載せた写真の恵解山古墳公園の北側出入口に掲げられている利用案内に見覚えある方はお解りになっているであろう。上はその写真の右上のアップで、公衆トイレは近くとも北東200mほど離れているのが確認できる。なので、この場所での深酒は禁物だと思われる(笑)。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。